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酵母別試験仕込みの試飲会 [甲州について]

昨日、組合が主催する甲州の酵母別仕込みの試飲会に行ってきました。

広島の酒類総合研究所の後藤先生が、お忙しい中、14種類の小仕込みを行って下さいました。

酵母としては、7種類でしたが、9月に収穫したもの、10月に収穫したものと2パターンでしたので、計14種類。


発酵の主役は、何といっても酵母です。

以前、先輩の造り手が「造り始めた当初、発酵って神秘的なものだなあと思ったものだよ」とおっしゃっていました。それからずっと発酵の神秘に魅せられているとおっしゃっていました。

発酵は、造り手を慎ましい気持ちにさせてくれるものなのかもしれません。

いざ発酵が始まると、人ができることは意外と少ないので・・・


今は、世界中で、酵母も、天然の酵母を使うワイナリーがあったり、培養された乾燥酵母を使うワイナリーがあったり、色々です。

よく議論されるところですが、どちらが良くて、どちらが悪いということはないと、私は思っています。

お互いに、長所短所を持っていて、造り手がどういうワインを造りたくて、どういう選択をしていくかということなのだと感じています。

普段議論に上ることは少ない乾燥酵母ですが、実は、買えば、500gで5千円以上、高いものでは、8千円近いものもあります。

この日、出された培養酵母は、いくつかの酵母会社から出されるどれも有名な酵母。

D47、VL1、VL3、CEG、ICV Opale、228、PDMの7種類でした。

総合的に判断しなければいけないことを考えると、少し短絡的な見方ですが、この日は、VL1が安定していて、CEGや、ICV Opaleからも興味深い味わいが出ていたように感じます。
逆にPDMはニュートラルで、228は評判ほど香りに面白みを感じませんでした。どちらかというと、味わいの中で塩味や、苦味を感じました。VL3は、ちょっとフェノリックな感じが目立ちました。

でも一番考え込んでしまったのは、酵母によって味や、香りが異なるのは当たり前ではあるのですが、何だかさびしい気持にもなりました。

仲良し?の山梨ワインの野沢さんも来ていたのですが、やっぱり同じことをおっしゃっていました。
甲州が、酵母でこれだけ変わるのは、少し残念です。
でも、それは今の甲州だから。

いずれ産地を代表するような甲州葡萄が出来てきたら、酵母の選択を超える味わいが表現できるようになると信じます!


あっ・・指摘をいただくことがあるのですが、また絵文字を使わなかった・・造りのことになるとつい・・・読みにくくてすみません!








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