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垣根甲州の論文と小さな自分 [甲州について]

去年から取り組んでいた論文
「垣根仕立栽培による甲州ブドウおよびワインの品質特性」が
ASEV日本ブドウ・ワイン学会の
研究ノートとして受理されました[exclamation]
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ここに来ることができたのも、
的確な指示をくれた、優秀な農学博士でもある仲野工場長、
育種が専門で、アイデアを後押ししてくれた雨宮工場長、
365日畑にいながらもデータをまとめてくれた潮上農場長、
そんなグレイス三銃士の力があったから・・・[ぴかぴか(新しい)]

そして、何より、これまでも研究者として
数々の論文を手掛けられた
島津農学博士のたゆまないサポートがありました[ぴかぴか(新しい)]

私が未熟だったことで、
何度も論文を突き返されながらも、
研究ノートとして受理された時、
島津さんが、笑ってこう言ってくれました。

「今まで、たくさんの論文を書いてきましたが、
一番印象に残る論文となりました。」

データが少なく、悩みましたが、
やはり私は研究者ではなく、醸造家なので、
一般には非効率と言われる
垣根仕立の甲州の実用化を
目標にしました。

ワインの姿が見える論文として
少し形にできたとこにほっとすると同時に、
島津さんの研究者としての長い人生に触れ、
涙がこみあげてきました。

1992年に父が試験栽培をした
垣根仕立の甲州は実がつかず、

2005年に再挑戦、2007年には結実するも、
棚の甲州との味らかな味わいの差を
感じたのが、やっと2009年。

しかし、ワインにした時に
棚の甲州との味わいの差をいうものが
思っていた以上に感じられず、
長い日々でした・・・

そして2012年。
「明野甲州2012」ができた時、
少し、光が見えました・・・

近年脚光を浴び続ける甲州[ぴかぴか(新しい)]

一過性に終わらせないためにも、
グレイスワインはこれからも
本質を追求していきたいと思っています。

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