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貴腐ワイン [ブドウ栽培とワイン醸造について]

オークションで取引される、世界で最も高額な白ワインに、ドイツの貴腐ワイン「トロッケンベーレンアウスレーゼ」があります。適した湿度と好条件の気候によって、ボトリテイスシネレアというカビが果皮につき、このカビの酵素の働きによって、葡萄が凝縮し、非常に高い糖度になります。造られるワインは、とろっとした自然の甘みがあり、非常に良く熟成するワインです。

Hermanuspietersfonteinでは、今年初めてソービニヨンブランの貴腐を試験的に収穫しました[あせあせ(飛び散る汗)] 私自身、ニュージーランドで収穫をして以来、貴腐葡萄を収穫するのは2度目だったのですが、たまたま今回、Hermanuspietesfonteinで研修をしていたドイツ人のワインメーカーがいたので、大変勉強になりました[exclamation]

南アフリカにもワイン法があり、貴腐ワインになるためには、Brixで28以上が必要です。ドイツでは、全ての顆粒にボトリテイスシネレアがつくということも極稀にあるそうなのですが、今回は、そうではなかったので、とにかく貴腐ワインにするためには、葡萄の糖度が必要なので、糖度が高いと思われる葡萄だけを選ぶこと、しかし、法律に記されている揮発酸のリミットが1.8g/Lだということもあり、ボトリテイスシネレア以外の種類のカビは、入れないようにする。という作業を繰り返して収穫しました。
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ワインにして好ましいカビか、そうでないか一番確実なのは香りをかぎます。ワインメーカーのバルトです[ぴかぴか(新しい)]
バルトSB収穫2.jpg


収穫した葡萄たち[ぴかぴか(新しい)]
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また、以前ボルドー大学に留学していたときに、見聞きしていたソーテルヌと造り方が異なり、同じ貴腐でもワイン産地によって造り方が違うということも知りました。例えば、ソーテルヌに比べて、ドイツでは、絞った果汁をかなりきれいに清澄してから醗酵させるのだなという印象を得ました。なるほど、あのドイツの貴腐ワインのピュアなイメージはここから来ていたのだなと思わず納得[ひらめき]


Hermanuspietersfonteinのワイナリードッグ[るんるん] ちなみに犬に葡萄は、健康上好ましくないと聞いています(笑)
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Cape Point Vineyardsのダンカンはと言うと・・・今週からケープポイントでは、南アフリカワイントップ100というワインコンペが開催され、テイムアトキンや、ジェイミーグードたちトップジャーナリストが南アフリカを訪れています。ダンカンも、審査員としてコンペに参加しています[ダッシュ(走り出すさま)] 
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