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フロテーション [ブドウ栽培とワイン醸造について]

サウスオーストラリアでの
研修を終え、
タスマニアへ戻りました[ダッシュ(走り出すさま)]

最新の技術を学ぶには
オーストラリアは適所と
言われていますが、
今回実際に
ヴィンテージを過ごしてみて、
そのことを実感しました[晴れ]

2009年にも、
ハンターバレーと、
マーガレットリバーにて、
4ヶ月働きましたが、
そのときに見た
醸造技術の中には、
もう既にオールドファッションに
なっているものが・・・[ひらめき]

例えば、白ワイン醸造で、
発酵前に果汁を清澄する
「デボルバージュ」
という作業がありますが、
通常は、冷却したり、
酵素を使い、
果汁をきれいにするのが
シンプルな方法です。

産地によっては、
遠心分離機にかけたり、
ベントナイトなどを使い、
果汁を清澄するところも
あります。


何度で冷却するのか、
何時間冷却するのか、
どんな酵素を使うのか、
どんな方法を使うのかは、
醸造家の手に委ねられています[ぴかぴか(新しい)]

白ワイン醸造の場合、
発酵前の一つ一つの
作業がとても重要視されるので、
この「デボルバージュ」における
醸造家の選択も、
のちに造られるワインの酒質に
大きく関わってきます[ぴかぴか(新しい)]


今回、オーストラリアで経験した中で、
「フロテーション」という技術があります[ダッシュ(走り出すさま)]
フローティング.jpg


ここでは、窒素を使い、
固形物を浮かせます。

今までの方法だと、
発酵不良の原因となってしまう
物質や、固形物を
逆に沈殿させて、
取り除くというものでした。

フロテーションを使うことにより、
今まで、半日かけて沈殿させ、
発酵させていたものを、
葡萄をプレスして直ぐに、
発酵へもっていくことができます[ひらめき]


果汁がかなりクリアになりますので、
日本の雨が多い年のように、
病果が多いときは、
非常に有効な手段です。
清澄後.jpg

また、果汁のロスが少ないばかりではなく、
冷却をするエネルギーがかからないので、
非常にエコロジーな手法だと感じました[ぴかぴか(新しい)]

フロテーションは、
今、オーストラリアやNZでは、
さかんに使われている方法で、
私が研修しているワイナリーでも、
この技術を取得していないのは、
私くらいだったのですが、
若い醸造家たちは、
みんなこの技術に関心を寄せているようでした。


技術力をもっと高めて、
ついていきたいです・・・[ぴかぴか(新しい)]









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